天橋立コアラのソフト
天橋立に到着して、色々あったけどチョコレートソフトが
売ってたから注文したんだ。
「すいません、チョコレートソフトください」
「ごめんね、チョコレート売り切れちゃったのよ」
「そうか、どうしようかなぁ」
「チョコレートは売り切れちゃったけどチョコチップならあるよ」
「あ、じゃあそれで良いです。チョコチップお願いします」
「ハイ、チョコチップお待たせー」
というやり取りの後に写真のソフトクリームが渡された。
3年前くらいに友人が天橋立に旅行に行ったときの土産話だ。いや、嘘だろう。信じられないというか信じない。騙されるもんか、あるならば僕も食べてみたい。確かめに行ってやる。
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・コアラのマーチが乗っている。
分かると思うが、コアラのマーチだ。どっからみてもコアラのマーチだ、サクサクだったらしい。サクサク度数は関係ない、確かにチョコレートだけれども、チップ的な感じはあるけれどもこれでチョコチップソフトとは呼べないだろう。
天橋立では後ろ向きに立って股の間から景色を見る「股覗き」という風習というか慣習のようなものがある。
友人「このコアラ、逆向きに乗ってるだろ?股覗きしてるんだよ」
上手い事言った顔だ。あぁ…悔しい。確かに上手いしちょっと面白い。くそー、天橋立まで行って確認してやる。もしあるのならば食べてみたい。
このニヤニヤした感じ…嘘だ。
場所を聞いても3年くらい前のことだから良く覚えてないんだと言われた。やっぱり嘘なんだなという気持ちが強くなりつつも行けば分かるかと思い。出発した。
・朝早くから天橋立へ
節約のために特急電車は使わない予定なので天橋立まで4時間もかかる。朝6時に家を出た。前日の夜にお酒を飲んでいたのでまだちょっと酔いが残っていた。
プォワァとか言ってたと思う。
ゲヘヘヘヘ。一応静かにはしてましたが動きが変。
西宮名塩駅が西宮ラジオに聞こえ昔の芸人みたいだなと思い、その駅が来るのをワクワクしながら待っていたり、電車からの風景が上手く撮れず、どうやればいいんだろうと考えて、そうだ、電車と同じスピードでカメラを動かせば上手く撮れる筈。と、撮ってみて、上手く撮れた!と喜んでいたが帰ってから見てみたら凄くブレていた。酔っ払いって馬鹿だ。
僕がそんなことをしていても電車は動いていく。普段電車に乗ることがあまり無いので景色の移り変わりや見たこと無いものがたくさんあって楽しかった。
雲を作っている工場。この工場の雲はすごく白いと評価が高い。
(実際はパルプ工場らしい)
寒いのでドアは自動では開かない。寒い地方では普通なのか。
途中で薦められたペアきっぷ。一人で二日使ったりも出来る。ペアって何だ。
・天橋立に到着
色々な物を楽しみながら天橋立駅に到着した。
友人とチョコチップソフトの画像はプリントアウトしてある。これで聞き込みをして探し出してやる。
このソフトクリームとこの人知りませんか…?
さぁ探すか。となったが、すでに寒さで心が折れそうだ。今から僕はソフトクリームを食べるんだ。山の上のほうに積もってる雪なんて気のせいだよな。日本海側の実力を知った瞬間だった。
それにしてもソフトクリームを売ってるところが多すぎる。
ソフトクリームとお酒
バニラ、黒豆、ミックス、抹茶
小さめソフトクリーム
丹波ソフトクリーム おいし~い ~が気になる
1人ぽつんとソフトクリーム
ソフトクリーム大プッシュ
どこもかしこもソフトクリームだ、観光地はソフトクリームを売らなければいけないのだろうか。冬でもお構い無しだ、誰も食べてなかったが。
これをしらみつぶしに買っていくのは無理があるだろうと思いソフトクリームも売っている食堂に入った。というかお腹が空いていたのだ。
・コアラのソフトについて聞き込み。
海鮮丼を頼んだ。丁度店も空いていることだし、これを食べたらお会計の時にチョコチップソフトについて聞いてみよう。
海鮮丼を食べた。ご飯大盛りにしたらお腹一杯。
僕「すいません、ちょっと聞きたいことがあるんですけど」
若い店員さん(以下、店1)「はい、何ですか」
僕「このソフトクリーム知ってますか?(写真を見せる)」
店1「ええ…?ちょっと待ってくださいね」
奥に入っていった。誰かに聞きに行ったのかな。動揺していた、みんな知ってるとかそういうもんではないようだ。すぐに50歳くらいの女性の店員さんを連れてきてくれた。
来てくれた店員さん(以下店2)「はいはい、何が知りたいの?」
この対応、慣れている。聞かれ慣れ、案内慣れしている。何でも答えてもらえそうだ。
僕「友達が3年くらい前に天橋立でこのソフトクリームを食べたって言ってたんですが知ってますか?」
店2「どれどれ(写真を見て)えぇ…これ、コアラのマーチ、じゃ、無いわよね…」
急に戸惑いが見えた。まさか…あの…?みたいな感じだ。もしかしてこれは伝説のソフトクリーム…!?というかそんな事聞かれると思わなかっただけか。
僕「コアラのマーチ、らしいです。チョコレートソフト頼んだらチョコチップしかないと言われて頼んだらこれをハイ、チョコチップ。って渡されたって」
と言うと若い店員さんが吹きだした。やった、ウケた。友達のネタだが何だか嬉しくなってしまった。僕も食べれば僕のネタにもなる、一段と見つけたくなった。
店2「分からないわ。でも景色からするとビューランドじゃない?」
店1「そうですね、ビューランドっぽい感じですね。」
僕「ビューランド?分かりました。そこに行ってみます。ありがとうございました」
店2「割引券あるから持って行ってね。頑張って。」
ビューランド。そこに真実が、ある。
・遠く、大阪の地から、ビューランドへ。
とか言ってみたがビューランドがどこにあるのか良く分からない。まぁ良いか。適当に歩いてみる。
海岸へ繋がる道。綺麗な松林
ナイト、ガンダム両方の要素が分からない。
あ、アレじゃないかなアレだろうな。
海岸を歩いていたら山の上に観覧車が見えた。ビューランド、アレか。そうだな、確かに高いところから見下ろしてる写真だ。そら高い所にあるわ、ビューランド。早速向かおう。
股覗き遊園地、卑猥に聞こえる
見えた方向に向かうとすぐに看板が見えてきた。飛龍観展望=股のぞき遊園地。同じものなのに印象が違う。僕はぜひ股のぞき遊園地でお願いしたい。一緒だけど。
リフトかモノレールで登る。
結構高いので歩いていくのは大変だろうなと思ったが、リフトかモノレールで登れるようだ。モノレールは20分ごと、リフトは即時乗れるということでリフトに乗ることにした。高校時代にスキーをした時以来だ。ちょっと怖いが楽しみだ。寒そう。
乗り込むぞ。ちょっと緊張。
リフト、楽しい。ゆらゆらと揺れながらフワフワ登っていく。どんどん景色が良くなっていくのも気分がいい。その気分に負けて足をブラブラするとそれを見ている監視の人にスピーカーで怒られる。でもみんなブラブラしちゃってる。足を自由にしたらブラブラする。これは本能か。でも怒られるから我慢しなくちゃ。その様子が面白い。
・ビューランドは良いビューだ。
ビューランドは展望台と小さな遊園地のが一緒になった施設のようだ。
ウキウキしながら到着したら綺麗な景色が広がっていた。流石は日本三景。何でこんな形になっているか分からないけど凄い。すぐに股覗き台もあった。みんな股覗く。
こんな景色が広がってた。これが天に続く橋、天橋立だ。
みんなみんなこんな状態。
とりあえずみんなやっているけど何で股から覗くのか、説明が書いてあった。簡単に言うと
誰が始めたのか分からないけど知らない間に定着しました。股の間から覗いていると頭に血が上って目が回って幻想的に感じ、天に昇るように見えてくるでしょう。
という理由らしい。なんだよ勝手に定着したって、それに乗っかって台まで作ってるしノリノリだ。昔らしい勢いを感じる。古き良き日本、股のぞく。でもやってみたら確かに印象が違う。
「うわっ、こうやってみたらすごい綺麗に見える。すげぇ。ちょっとお前もやってみろよ」
「何言ってんだよ、テンションあがりすぎだろ」
「ホントなんだって、やってみてくれよ」
「しょーがねーなー、って本当に綺麗だな。」
それを見ていた周りの人が「ちょっとくらい、真似してもいいよねっ?」と思い広まった行為。開拓者は初めは理解されづらいものなのだ。僕の妄想だ。
それよりもチョコチップだ。確かにこの景色だ、友人はこの場所でチョコチップを食べている。現場は近いぞ。先へ進み、展望台に登ってみる。そこから景色を見ると、ここだ!と感じた。友人が写真を撮った場所と全く同じだ。奴はここで写真を撮ったんだ。
ここが全く同じ景色。現場はここだ。
僕も同じようにこうやってコアラのソフトを持つのだ。(予定)
・コアラのソフトクリームの真相
展望台からあたりを見回すとソフトクリームののぼりを見つけた。あそこだ、ここにはほかにソフトクリームを出すお店はない。移動時間を考えると他の所から持ってくるのは無理だ。となると、あのソフトクリームが本当ならば出したお店はここだ。本当にあるのか、嘘なのか。メニューを見る。
メニューは、バニラ、抹茶、黒豆。チョコレートがない。友人の話ではチョコレートが売っていたということだが…違うのか、それとも、言えばチョコチップとして出してもらえるのか。何言ってるんだこいつ?ってなるかもしれない、でもこのために来たんだ、言うしかない。
ここ、なのか?
僕「すいませーん、ソフトクリームください」
店員さん「ハイ、何味にしますか?」
僕「チョコレートお願いします」
店員さん「チョコレート?チョコレートパフェでいいですか?」
僕「ソフトクリームのチョコレートがいいんですけど無理ですか?チョコチップでもいいですけど…」
店員さん「チョコレートが無いもので、お作りするのは難しいですね。どうしますか?」
僕「バニラ味、ください…」
無かった。無いものをお願いしても出てこなかった。そりゃそうだ、面倒な注文をしてごめんなさい。普通のバニラ味のソフトクリームを受け取った。やっぱり嘘だったのか、4時間以上もかけて来たのに。残念だ、諦めきれない。写真を見せて確認だけでもしてもらおう。
もうちょっとで出てきそうだったチョコレートパフェ
僕「あのー、ちょっと聞きたいんですけどこのソフトクリーム知りませんか?(写真を見せる)三年前くらいにあそこの展望台で写真撮ってるんでここで買ったと思うんですけど…」
店員さん「えー、あそこでですか。ちょっと待ってくださいね。写真借りてもいいですか?」
僕「ハイ、どうぞ。お願いします」
奥に入って行った、凄く戸惑っていた。あの店員さんは知らないようだし、なさそうな感じだ。僕もコアラのマーチを買ってきて乗せればよかった。とか考えていた。店の中で何か話している。すると「あー!」という声が聞こえた後、店長さんが現れた。
店長さん「どうも、このソフトクリームなんですけどね、昔はこのタイプじゃなくて一回ずつアイスを込めて作るタイプだったんですよ。そのアイスが切れてしまった時にはこのカップタイプのアイスをコーンに入れてお出ししてたんです。コーンも変わりましたね」
僕「確かにコーンもアイスも形が違いますね。(出されたのは通常の捻った感じのもの。友人のは丸い。)このコアラのマーチは?」
店長さん「正規のものが切れた時にお出ししてたもんだから申し訳なくてね、それで苦肉の策で…」
僕「コアラのマーチを乗せたと?」
店長さん「そうですね。お子さんとか女性の場合にサービスでつけてました」
僕「へー、そうなんですね。びっくりしました。今はないんですか?」
店長さん「今はこのタイプのものをお出ししてますので」
僕「わかりました。すいません、ありがとうございます」
面倒な質問をしたが丁寧に答えてくれた。店長さんも少し昔懐かしそうな感じで話してくれた。ありがとうございました。
いい景色の中で食べるコアラのいないソフトクリーム。
・感想
あった。コアラのソフトはあったけど無かった。一番納得のいかない結果かもしれない。うわー、本当にあったのか。という驚きはあったが、自分は食べられないという悔しさ。コアラの乗っていないバニラのソフトクリームはなんだか味気なかった。
どこにでもあるコアラのマーチ。近くのコンビニに行けばすぐにでも買えるのにそのコアラのマーチがほしいわけではない。同じものなのだが、ソフトクリームに乗っている、天橋立にいるということでとっても特別、面白いものに思えてきてしまう。買ってきて乗せることも出来る。でも僕は満足できない。人にとって、状況、設定というものは本当に大事なものなんだなぁと感じた一日であった。
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