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2008年11月 1日 (土)

カレー40倍カレーを作ってみた

カレー40倍カレーを作る。

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カレーは辛い。辛く無いカレーはカレーではない。だがカレーの辛さという一面だけに囚われてはいないだろうか。 よく見る辛さ~倍カレーという物がそれだ。市販のものでも辛さ何十倍と唄い、売り出しているものが多数ある。カレー専門店においては無限大に辛さを指定できる店すらあるという。何だ無限大って、中学生の口喧嘩か。   これは辛さ40倍カレー
辛ければいいのかとすら思えてしまう状況だ

                                  
カレーの魅力は辛さだけではない。いろいろなスパイスの香り、肉のコク、野菜の甘み、唐辛子などの辛さなどの複数の要素が複雑に絡み合ってカレーというものが完成すると思っている。今回は辛さだけではなくカレーそのものを40倍にしたカレー40倍カレーを作る。

                                                         

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・~倍って何だよ

よく見る辛さ~倍カレーはベースのカレーに香辛料を一定の量で追加していく方式が多いようだ。とすると辛くすれば辛くするほど元のベースのカレーの割合が低くなり、カレー度数はどんどん下がっていく。それはもう香辛料(カレー風味)じゃないか。香辛料掛けて食ってろよ。って話だ。そうじゃない、僕が目指すのはカレーそのもの、カレー自体を40倍にしたカレーオブカレーだ。

カレーオブカレーなので僕にとってもっとも親しみのあるインスタントのルーで作ろう。タイカレーやインドカレーを食べたことが無いので変化させてもわからないからという理由ではない。食べたこと無い訳ない事ない。



・買出し

てことで買ってきたカレー40倍カレーの材料。まずはルー。業務用のジャワカレー。デカイ、重い。けど写真じゃ上手く伝わらないもんですね。右のバーモントカレーが普通にコンビニとかで売ってるやつです。うん、わかんないね、似た様なもんだね。

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右のバーモントが125グラムで6皿分。ジャワカレーが1キロで40皿分らしい。Dscn0011_2
空けるとこんな感じ。 粘土みたい。

粘土にしか見えない。早く粘土で遊びたい、手をべたべたにしたい。さぁ遊ぼう。と袋を空けると凄い、匂いが尋常じゃない。もう民家じゃない、匂いすらも業務仕様。存在がデカイと匂いもデカイ。僕もひとつデカクなった。
さらに粘土を開けるとこんな感じ。上に載っているのが通常のカレールーで5皿分。これで大きさが伝わったかな。

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触るとべたべた

今回カレー40倍カレーを作るにあたってルーだけを多くするのではなく、全ての分量を40倍する。ルーだけ多かったら辛さ何とか倍のカレーと同じだ。カレーの魅力は全ての素材の一体感だ。なので、ルーのパッケージの裏に書いていたとおりに他の材料も買ってきた。
ジャガイモ8個、にんじん4本、たまねぎ8個、肉1.2キロ。これで40皿分のカレーが出来上がる。だが今回はこの材料を使って一皿のカレーを作るので、申し訳ないが水だけは40分の1の分量、125mlだけを用意した。(本来は5L使う。)

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全員集合

材料を全て並べてみると結構壮観で楽しくなってくる。キャンプやバーベキューが始まる時のようなわくわく感。これを使って料理して食べてワイワイキャッキャして楽しい時間を過ごすぞ。1人で。

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使える水はこれだけ125ml 本当は5L使うらしい。

それにしても少ない水の量。これでみんなをまとめる事が出来るのだろうか?そして一皿のカレーに仕上げることが出来るのだろうか?
作戦としては野菜などはよく炒め、かさを減らし、その上で一緒に煮込みルーと一体化させる。よくテレビのカレー屋でやっているよく煮込まれて野菜が無くなっている。そういう状況を目指す。肉も同じように繊維がほぐれてルーと一体化する状態に持っていく。それで量はどうにかなるはずだ。

・下ごしらえ

ということで野菜を刻む。大量に刻むのは大変だが、刻んでいくうちに徐々にビートも刻み始め、体はリズムに乗ってくる。どんどんどんどん刻んでいく。人参の時なんかはもうノリノリで人参嫌いの従兄弟、誠也君がおいしく食べられるように、気づかないように出来るだけ細かく、小さく、刻もうとしていましたが、ふと我に返った時に僕にそんな従兄弟なんていないないことに気づいた。そんなに小さくしなくてもよかった。

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目が痛い。
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誠也君のために刻んだ人参。それ以外は右
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家にあったジャガイモたち。左が紫じゃが、男爵、レッドアンガス。
色の違いが凄い。味も違うよ。



8個の玉ねぎをフライパンで炒めるのは大変だ、まずは電子レンジで火を通す。これは普通にカレーを作るときでも調理時間短縮になるので便利である。その際軽く塩を振ると玉ねぎがしんなりして火のとおりが早いが、今回はカレー40倍のため塩分を気にして塩はせず。

レンジをかけていると凄い匂いが漂ってきた。玉ねぎ独特のあの匂いが部屋中に充満する。あまーい、青くさーい、何ともいいがたい匂いだ。量が量なだけに匂いが強い。量が多いと匂いも強い。僕もひとつ多くなったな。
そのとき僕はドーナツを食べていたのだが玉ねぎの匂いしか感じなくなってしまった。違う部屋に逃げ込むとそこにはカレーのルーが、そこではカレードーナツが振舞われていた。僕は静かにドーナツを置いた。

と、ドーナツを食べているとレンジ調理終了。玉ねぎを見てみると、なんと液体が。水分不足に悩んでいるときに玉ねぎから水分。香川県は玉ねぎをレンジに掛けると良いと思う。
これがカレーの魅力、助け合い、素材同士の相乗効果だ。
玉ねぎの量も半分くらいになっているし何よりも水分が増えた。イケる、これで大丈夫だ。一気にテンションが上がる。

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結構出た。タプンタプン。
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150mlあった。水の分量超えたよ。舐めると凄い甘い。
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焦げに気をつけて炒める
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こんなにも分量が減る。いわゆるあめ色玉ねぎだ。


レンジで30分加熱され、1時間炒めるとこんなにも分量が減る。3分の1以下にはなってるんじゃないだろうか。水分は増えて分量は減っている。予想以上の展開じゃないか。もうこれは勝ったも同然だ、あとはどれくらいおいしく作ることが出来るかだな…とか考えながら
ノリノリで鶏肉を炒め始めた。すると…

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じゅうじゅう
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また出たー!!
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こんなにも出ちゃった。

うわー、また水分が出たー!玉ねぎだけでなく鶏肉からも水分が出た、おいしいカレーを作るために素材同士が協力しようとしている。スゴイ量だ。ちょっと舐めてみると味はしないのだがコクというか旨みを感じる。これがカレーの旨み担当の実力か…と僕はつぶやいていた。
もうノリノリだ。さらに炒めていると、まさか…これは…セカンドチキンジュースだ。再度肉汁が溢れてきたのだ。とめどない肉汁。もう水分に頭を痛める必要は無い。

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これがセカンドチキンジュースだ。
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今回の方が濃い。どろっとしてる。


もう絶好調だ。炒めればかさは減り、水分が出る。僕の心配事、量が多いんじゃないか?水分が足りないんじゃないか?ということは全て炒めれば解決するのだ。全ての悩みは炒めれば解決する、炒め万能論だ。この調子で人参とジャガイモを炒めてやろう。

焦げ付いた。駄目だったわ。炒め万能論あっさり破れる。火が通りにくい人参、ジャガイモを弱火で熱するが引っ付く引っ付く。水分も出るどころか火すら通らない。早々に見切ってジャガイモと人参はレンジにかけた。

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炒めようと頑張るのだが
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焦げ付いた。
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レンジで火が通った後かさを減らすためにつぶしてみた。
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下ごしらえ完了。



・最終工程



野菜、肉などの下ごしらえは全て終わった。後はルーと一緒に煮込むだけだ。
うちの一番大きな鍋に全ての食材を入れたのだがかなりいっぱいになってしまっている。この状況でルーと水分を入れても混ざりきらないのではないか。という不安があったのでまずは水分でルーを溶かした上で最後に全て混ぜ合わせて煮込んでいくという方法をとる。

規定の水が125ml、玉ねぎから出た水分が150ml、鳥の肉汁とセカンドチキンジュース合わせて400ml、合計675mlもの水分を得ることが出来た。それを熱してルーが溶けやすくした上で投入する。


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みんなの力が合わさったスープ


スープにルーを入れる前にルーのパッケージに書いてあったとおり溶けやすくするためにルーを刻む。刻み終わったときにあることに気づいてしまった。
多い!これは無理だ。一皿にするとかどうやっても無理だろう。大食いがしたいわけでも無いし…なぜ今まで出来ると思ってたんだろうと自分を疑ってしまった。全てボウルや鍋などで調理してきたから大きさの感覚がおかしくなってたんだろうか、いつも使っているお皿に乗せた時現実を見てしまった。

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このときはまだイケると思ってる。
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無理だ。どうやっても一皿分にはならないだろう。落ち着け俺。


とはいえここであきらめるわけにもいかない。煮込んでいたら分子結合が起こり質量がどんどん少なくなり一人前になるかもしれない。いや、そんなことは思っていない。もう諦めはいるが体は動く、カレーを作ろうとする。僕はやはりカレーが好きなんだ。好きだからやってるんだ。原点に戻った気持ちだ、素直に生きよう。
作業を続ける。この山を先ほどのスープに投入する。

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ルー投入。溶けきるのか?
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あれ?溶けそう
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あっさり溶けた


ルーはあっさり溶けきった。手鍋いっぱいにはなったが普通のカレーのような量ではないか。この中には玉ねぎジュースとチキンジュースが入っている。これだけでもカレーと呼べなくも無いのではないか…という弱い心が僕につぶやいてくる。これで完成としようか。

どばー。


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どろどろー
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どろどろどろー

あの時点で完成なんてそんなことは出来ない。何度も言うがカレーは全ての素材が一体化してのカレーなのである。あれは汁だ、カレーではない。今やっとカレーが完成したのだ。カレー40倍カレー、鍋いっぱいになってしまった。もういまではカレー40倍カレーを名乗ることは出来ない。皿に盛り付けた時点で出来た量の10分の1ほどだろうか。4倍だ、カレー4倍カレーが出来上がった。
当初の目標とは違ってしまったが僕が作り出したカレーだ。可愛くない訳が無い、そしておいしくない訳が無い。多少どろっとはしているがキーマカレーといわれれば納得できる状態。早速食べてみよう。

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キーマカレー風カレー4倍カレー。キーマカレー食べたこと無いけどなDscn0118
いただきます。


口の中にぶつかり続けるスパイスの香り、ものすごく強い塩味、舌触りはざらっとしていて粒が味を主張する。風味も無く粉の味がする鶏肉にたまにじゃりっと歯ごたえのする玉ねぎ。今まで出会ったことの無い味だ。はっきり言ってまずい。

食べて感じたのは、全ての素材をまとめるのは水ということだ。このカレーは水が足りず相性の良い素材同士が喧嘩している。水が全てを包み込み一体化させ、それぞれのいいところを引き出す。水を足せば素材の調和が始まりおいしくなるのではないか。というか味が濃い。



・感想

なんてことを書いたがカレーの中のカレー、カレーオブカレーは濃さを変えたものではなかった。おそらく辛さを変えたものでもない。奇をてらったものではなく、母親のカレーや自分がいつも作るカレー、近所の食堂のカレーなどホッとする味。自分が一番親しんだものでは無いだろうか。肩肘張らずに食べられるカレーが食べたくなってきた。
余談だがあの一皿で1600kcalくらいあるみたいだ。

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